田んぼの栄養素を調整します
2/15 今年も田植えの準備が始まりましたー!!
種まきの準備と並行して、田んぼへの土壌改良資材の散布と、トラクターでの荒起こしを行います。
シャカシャカと小気味のいいリズムで左右に「鉄カリン」という名の肥料を飛ばしながら、トラクターに取り付けた緑色の散布機が大活躍です。
「鉄カリン」とは、その名の通り、鉄、カリウム、リン酸、その他にもケイ酸、苦土が含まれています。
リン酸は初期生育、分けつの向上に役立ち、苦土は品質と食味を向上させます。
ケイ酸は茎葉を丈夫にし、倒伏防止や耐病性に効果があり、冷害や病害虫に対する抵抗力を高める働きがあり、
さらに鉄は葉緑素の働きを活発にし、秋に生育が衰える予防にもなります。
早期米を栽培予定の田んぼ3枚分への散布を終わらせ、その後ロータリーの取り付けを行い、耕耘をしました。
ちなみに、収穫後に出てくる藁を冬の間に焼却する農家さんもおられますが、稲藁は田んぼにすき込むことにより、微生物に分解され、天然の肥料となるため、収穫後はそのまま残しておいたほうがいいとのことでした。どうぞ参考までに!!
種もみの芒(のげ)取り
2/16 田んぼの荒起こしと並行して、種もみの準備を行います。
もみシェーバーという脱芒(だつぼう)機を通し、種もみの先端から出ている芒(のげ)を取り除きます。
摩擦できれいになった種もみが手前に落ち、取れたのげや登熟の悪い軽いもみは、送風機の風に乗って後部から排出されます。
なぜ種もみをツルツルに磨くのかというと、種まきをする時に作業しやすくするためです。もみ同士のひっかかりを無くしておくことにより、作業がスムーズにいくのです。
最後に重さを図り、小分けしておけば準備完了です。
種もみの選別、消毒
3/15 ミルキークイーンの播種の準備です。種もみの塩水選、そして湯温種子消毒を行いました。
水10ℓ当たりに塩を1.9キロを入れ(比重1.13、濃度19%)、その塩水に種もみを浸し、浮いたものを取り除きます。塩水に浮く種もみは充実していないという証拠です。
塩を1.5倍にすると比重が1.15になり、より充実度の高い粒の大きな種もみを選別できるとのこと。
ただし、私たちが作っているミルキークイーンの場合はモチモチとした食感が特徴ですので、その食感を生むためには程よい粒の大きさを保つ必要があるため、比重は通常通りで選別しています。
しっかりと水洗いした後、温湯種子消毒を行います。60度で10分、または58度で15分です。
通常は農薬を使って消毒をするのですが、ばか苗病、いもち病、苗立枯細菌病に対して,農薬を使った場合とほぼ同じか、それを上回る防除効果が期待できるため、この方法を採用しています。
サウナの後、水風呂に入るように、湯温消毒後は冷水で冷やし、種もみの目を覚ましてあげます。
その後、11〜12度の水で7〜9日浸種を行うと、いよいよ播種となります。
今年もおいしいお米が収穫できるよう頑張ります♪♪
播種、保温
ミルキークイーン120g目安
3/25 本日はミルキークイーンの種まきです。
あらかじめ苗箱に半分土を敷いておき、一列に並べます。数日水に浸し、ふっくらと鳩胸状態になったミルキークイーンの種を青い播種機に入れ、コロコロ転がすと種もみが均一に落ちてきます。田植え時の欠株を防ぐため、少し厚めに撒くのがポイント。
満遍なく種もみが広がったら、その上を今度は土をかけながら同じようにコロコロ転がしていきます。
あとはたっぷり水をかけ、保温用の白いラブシートを被覆し、ハウスを締め切り、30度で管理すると、芽が出てくるので、その後は水と温度の管理を徹底するだけです。定期的に苗踏みをし刺激を与えると、丈夫な苗に育つためオススメです。
芽が出揃い、芝生のように広がる苗箱の列には水やりをしながら癒されることが度々あります。苗の水やりは毎日父親がやってくれている仕事なんですが。笑
シルバーシートで芽出し
これまでは白いラブシートを被覆し、均一な芽出しと緑化を促していましたが、2018年からはシルバーシートを使うことにしました。
播種、覆土し、水をかけ、隙間ができないようシルバーシートで被覆します。あとはハウスを密閉し5~7日間放置するだけ。ハウス内がどれだけ高温になろうが、シルバーシート内の温度は35度前後で保たれているため、種籾が焼けることはありません。(ちなみに、5月上旬以降の普通期で芽出しを行う場合は露地平起きで4〜6日くらいを目安にしてください)

5〜7日後に写真のように芽が揃った時点でシートを剥がし、水をやり、ようやく締め切っていたハウスの換気を開始します。
さらに1週間後、緑化し、苗箱が水に浮かないくらいの重さに成長した時点でプール育苗の開始。プール育苗と言っても決して大掛かりなものではなく、平らに均したハウス内に、ハウスビニールを2重に敷き、水が溜まるようビニールの端をパッカーを使いハウスパイプに固定しただけのものです。
プール完成後はハウスのサイドを開放したままで、プールの水の水位だけを朝にチェックすれば苗はスクスクと元気に育ってくれます。ずっと水を与えている状態なので、シャワーで水をやっていた時よりもハッキリと分かるほど、根が丈夫な苗が完成しました。
順調な生育の苗、田んぼの代掻き
4/10 芝生のようなミルキークイーンの苗が順調に育っています!!
田植えをするための代掻き(水を張った田んぼの土を混ぜる作業)も完了し、あとは田植えの日付を待つばかりとなりました。
お陰様でネット販売での売れ行きが好調なため、栽培面積が年々増えてきています。来年は苗への水やり作業を簡単にするため、枠を組んだ中にシートを敷き、そこに水を貯める、その名の通りの「プール育苗」に切り替えてみようかとたくらんでいるところです。
田植え
4/23 今年もやってきました田植えの季節です!!
青々と綺麗に育ったミルキークイーンの苗を、曲がらないよう細心の注意を払いながら田植え機で植えていきます。
田植え機には次の列を植える時のための目標となるよう土にマークを付けながら走る機能があるのですが(2枚目の写真でわかるかな?)、その延長線上にある目標を探し、それだけを見つめながら運転すると、曲がることなく真っ直ぐに田植え機が走ってくれます。
真っ直ぐ走りたいなら出来るだけ遠くに目標を定めること。まるで人生の教訓のようです。笑
ただし、運転しやすい真四角の田んぼならこの方法でいいのですが、カーブの多いテクニカルな田んぼも中にはあります。
その時は逆に遠くを見るのではなく、田植え機が付けてくれた目の前にあるマークだけを見つめて植えて行くと綺麗なカーブになるようです。
私は性格上、終了間際になると集中力が途切れ、直線が歪んでしまうクセがあるのですが、最後まで気を抜かぬように気をつけながら運転しました。
ちなみに、苗を渡してもらったり、肥料を補充してもらったり、田植え後に川で苗箱を洗ったりと、家族総出で1日の作業を終えることができました。
今年も一年を通して美味しいお米を食べられそうです。
レンゲ草
4/14
レンゲソウが咲き誇っています。
レンゲソウの根には肥沃な土を作るための栄養が含まれているため、化学肥料に頼ることなくお米を栽培できます。
ただし、レンゲソウの種を多く撒きすぎたり、レンゲソウと土を混ぜ合わせるタイミングが遅かったりすると、稲が予想より大きく育ち過ぎてしまい、倒伏(収穫前に稲が横に寝てしまい、収穫作業が困難になること)の原因となりますので、注意が必要です。
5年ほど前にレンゲソウ+台風が原因で稲が倒れ、収穫が例年の2、3倍の時間かかってしまいました。あの時の辛さは2度と忘れません笑
虫除けの唐辛子
6/15
米の虫除けとして唐辛子を栽培しました。こうしてお茶パックに入れ、白米と一緒に保存しておくと防虫効果があります。ミルキークイーンのオマケとして利用する予定で、一ヶ月ほど効き目があります。
唐辛子の他にはニンニクなどもよく、もちろん匂いや味がお米に移ることはありません。あくまで防虫なので、一度虫が湧いてしまったお米に入れてもダメなようです。
ちなみに、虫が湧いてしまったお米を捨ててしまっていませんか? そんな時には天日干しがオススメです。湧いた虫が日陰に逃げていくので、1時間もせずに虫はいなくなります。
そしてお米の保存方法ですが、できればペットボトル等に入れて冷蔵庫の中に入れておくと長い期間美味しいまま保存できます。ぜひお試しください。
順調な生育状況
7/20
ミルキークイーンがスクスクと順調に育っています。稲穂がきれいに出揃いました。
長かった梅雨がようやく明けたようなので、これから一段と大きな粒へと成長してくれることと思います。
収穫予定は9月上旬なので、8月上旬頃からホームページでの予約販売を開始する予定です。
専用の袋、ダンボールに詰めて販売しているので、贈答用にもオススメです。どうぞお楽しみに!!
畦草刈り
7/24 本日は田んぼの畦草払いです。
こまめに刈っておかなければ、田んぼの中にツタのような雑草が這い込んでしまい、コンバインを痛める原因となりますし、隣の地主さんへの迷惑にもなってしまいます。
地味ですが定期的に行わなければならない重要な仕事。
父、弟、私の3人でかかればあっという間!!
今年は6枚の田んぼをこうして管理しています。
終わった後の缶ビールが喉に染み入ることでしょう笑
待ちに待った収穫
8/16 ミルキークイーンの収穫、販売開始です!!
去年は9月1日に収穫した早期米のミルキークイーンですが、今年は去年よりも早く種を蒔いたのと、台風ゼロの晴天続きが相まって、本日1枚目の稲刈りを終えることができました。
この田んぼの面積の場合は、35俵取れると大成功なのですが、今年は収穫した段階で51俵、乾燥後でも40俵以上は残るのではないかと父は大喜びでした。
明日の夕方まで乾燥機にかけ、仕上がった籾を排出後に2枚目の稲刈りに取り掛かる予定です。台風の心配はありませんが、土砂降りの雨でさえ立っている稲が倒伏してしまいそうなほど粒の充実度は100点満点。天気予報の通りに今週いっぱいまではどうか晴天が続くことを祈るばかりです。
過去最高の収穫量
8/22 熱中症で倒れたかのようにコンバインが突然オーバーヒートし、セルが回らなくなるというトラブルに見舞われましたが、なんとか今年も無事に早期の稲刈りを終えることができました。
最終的には例年の25パーセントほどの増収で、過去最高の収穫量を記録することができました。豊かな五島の自然の恵みに感謝です!!
ネット販売を中心に続々と注文を頂き、精米や梱包作業に日々追われております。本当にありがたい限りです。